マイコン

悪友より入電
「88VA2が一台余ってるんだけどいる?」
かつて喉から手が出るほど欲しかったパソコンだ。しばし考慮した後,断腸の思いでその申し出を断った。
 
小生が初めて手にしたパソコン(当時マイコン)は無印PC-8801だ。
ハードを1セット揃えるだけでも新車が買える20年前に
型落ちのまた型落ち中古を親に頼み込んで買ってもらった。
Z80(正確には互換)-4MHzでデジタル8色,メモリ64KB,BEEP音源,
グリーンモニタにカセットレコーダという貧弱なハード構成でも
標準でBASICインタプリタアセンブラ(おまけ程度だが)が付いていたのは非常に有り難かった。
I/Oポート情報が網羅された本を手に入れたときは,これで何でもできると驚喜したものだ。
スプライトやスクロール機能がないハードでいかに多重スクロールやスプライトを実現するか?
BEEP音源のみでいかに音源を再生するか?
カセットテープの読み込み時間を減らすためにいかにデータの圧縮・展開を効率よく行うか?
等々・・・・・ハードの性能が貧弱な分,プログラミングには多くのテーマがあった。
この命令は何ビットの容量で実行に何マイクロ秒かかるなどということを意識しながら行うプログラムには自ずと個性と技術が出たものだ。
誠に,楽しい時代であった。
 
あの頃に戻ることなど叶わず,また戻る気もない。
さらば我が青春!さらば88!